意外と知らない!?スイカのチカラ

スイカのチカラ

スイカの理想的な1日の摂取量 200gは2切れ分
「日本の夏の風物詩」「夏の果実の王様」などとしたしまれているスイカ。栄養的には、 果肉の成分は約95パーセントが水分(果汁)で、このうち4~6%が糖分です。その内訳は、 ブドウ糖1.57%、果糖5.03%、ショ糖0.98%で、残り90%以上が還元糖となっています。
ビタミンA(カロテン)やB1、B2、Cの他、カルシウム、リン、鉄、カリウムなどのミネラル類、グルタミン酸やアルギニンなど、多くの成分をバランスよく含んでいます。種子はリノール酸や たんぱく質が非常に多く、ビタミンB郡やEが豊富です。
果糖やブドウ糖はエネルギー転換が速やかなので、 夏の炎暑で疲れたからだをいやすには冷たいスイカを食べると即効性があります。水分も多く、のどの渇きを癒し、 豊富に含まれているカリウムなどとの相乗的な働きにより、からだに涼を呼び爽快感を与えます。

スイカの栄養素

食品名 エネルギー たんぱく質 炭水化物 灰分 無機質 ビタミン
カリウム カルシウム マグネシウム A(カロテン) A(レチノール当量) C
kcal kj g
スイカ(生) 37 155 0.6 9.5 0.2 120 4 11 830 140 10
リンゴストレートジュース 54 226 0.2 14.6 0.2 110 3 3 21 3 4
ぶどう(生) 59 247 0.4 15.7 0.3 130 6 6 21 3 2
日本なし(生) 43 180 0.3 11.3 0.3 140 2 5 0 0 3
コーラ 46 192 0.1 11.4 Tr Tr 2 1 0 0 0
サイダー 41 172 Tr 10.2 0 Tr 1 Tr 0 0 0

※可食部100gあたり、Tr=微量、出典:5訂 日本食品標準成分表

スイカの薬効

畑スイカ

中国の古典『神農本草径』にはスイカに関する記載が一項目もありませんが、これを原点として、李時珍(明代)が著した『本草網目』にはスイカの薬効が記されています。それによるとスイカの赤い果肉には、

  1. 1.尿の出を良くする
  2. 2.酒毒を防ぐ
  3. 3.血尿に効く
  4. 4.口や舌、口の周辺にできたおできを治す
  5. 5.風などによるのどの痛み及び腫れを治す
  6. 6.腰痛に効く

などの薬効があり、一方、種子には解毒作用があり熱さましに用いる他、果肉と同じく尿の出をよくする効果があると解説しています。また、果皮や果肉には特殊成分の一つとして利尿作用に関与しているシトルリンというアミノ酸が含まれており、これが利尿効果を高め、むくみをとる効果があるとされています。むくみは腎臓病ばかりでなく、心臓病や高血圧から起こる場合もあります。

また妊娠や水分の取りすぎ、かたよった食事などが原因でむくみを生じることもあります。いずれにしても、スイカには体内の水分を排泄する働きがあるので、むくみには絶大な効果を発揮します。そのまま食べても、十分に効果があります。

さらに利尿効果を高めようと思ったら、民間療法として今日まで伝承されている「スイカ糖」を造るのが効果的です。

スイカ糖の作り方

加熱調理
  1. 1.熟したスイカ2~3個を2つに割り、果肉をヘラでくり抜く
  2. 2.くり抜いた果肉を布袋に入れ、汁をよく絞る
  3. 3.絞り汁をなべに入れ、5~6時間かけて、汁が1カップ程度になるまでゆっくりと煮続ける
  4. 4.ドロドロになったら、火からおろす
  5. 5.よくさまし、ビンに詰めて保存する

これで180ml程の「スイカ糖」が出来上がりです。この「スイカ糖」を1日3回スプーン1~2杯づつなめるとむくみがとれます。カゼでのどが痛い時や、たんがからんで苦しいときなどにも効果的です。より薬効を期待したい場合には、「スイカ糖」を作るときに種子も入れて作るといいでしょう。種子は漢方では強壮、止血、のどの痛みなどに効果のある薬として用いられています。

種子の周囲についた繊維を取り除き、これを果肉とともに鍋で煮詰め、水分が3分の1程度になったところで種子だけ取り出し、さらに残りを煮詰めて作ります。この「スイカ糖」は腎臓病やむくみばかりなどではなく、尿道炎やぼうこう炎にもよく効くといわれています。また単に利尿効果があるだけでなく、スイカに含まれているカリウムにより、体内の塩分を外に排出する働きがあり、高血圧にも効果があるといわれています。

スイカの果肉や種子、「スイカ糖」だけでなく、スイカの果皮を水で煎じて飲んでも同様の効果があるといわれています。漢方では、スイカの果皮は重要な薬の材料でコレステロールを減少させたり、血管を拡張させたりする効果があるといわれています。スイカの果汁では口内炎が直ります。しぼり汁を1~2分含んで吐く、ということを日に数回繰り返すと口内炎の熱が取れ痛みがやわらぎます。

通常、わたしたちは果肉だけを食べて種子や果皮は捨ててしまいがちですが、このようにスイカはすべての部分が薬効のある果物と言っても過言ではありません。

注目と期待の新機能成分のアミノ酸「シトルリン」

スイカ切り実
シトルリンはアミノ酸の一種で、1930年に、日本でスイカから発見されました。シトルリンという名前はスイカの学名Citrullus lanatus(=Citrullus vulgaris)から名づけられたものです。シトルリンはスイカ の原種といわれているカラハリ砂漠の野生スイカに多く含まれており、光が強く乾燥した過酷な環境で生きていくのに重要な役割を果たしている成分だと考えられています。
日本では2007年よりサプリメントなどの食品素材として新たに使用 が認められた成分ですが、海外では以前からすでに使用されており、米国では血流改善、動脈硬化 予防、精力増強などを目的としたサプリメント、欧州ではシトルリン-リンゴ酸塩が疲労回復の医薬品として販売されています。そして最近ではシトルリンが血管を強くしなやかにすることで、私たちの健康に役立つことが解明されてきています。

シトルリンに期待される効果

スイカに含まれるシトルリンの分析試験結果

2008年5月に専門分析機関にてスイカの成分にシトルリンが含まれる量を分析試験しました。 シトルリンは果肉部分よりも皮の方に多く含まれることがわかります。

スイカのシトルリン含有量図
  • ■分析試験項目遊離シトルリン
  • ■分析方法アミノ酸自動分析法
  • ■試験依頼先財団法人 日本食品分析センター
  • ■試験成績書発行年月日平成20年6月6日
  • ■試験成績書発行番号第208051652

なぜ、毎日スイカを2切れ食べるのか?

食事バランスガイド

「食事バランスガイド」は、H.17年に厚生労働省と農林水産省が健康増進と生活習慣病予防のために決定したもので、1日に「何を」、「どれだけ」食べたらよいかを考える際の参考にしていただけるよう、食事の望ましい組み合わせとおおよその量をイラストでわかりやすく示したものです。この中で果物は毎日の食生活に欠かせない食品と位置付けられ、1日おおよそ200g食べることが目安になっています。

スイカのカロリー

スイカとダイエット

健康維持のために毎日果物を食べましょう!
最近の研究から、人が食事を止めるのは満腹感が得られたときだと分かりました。
満腹感を感じるのは、摂取した総カロリー量に比例するのではなく、摂取した食品のボリューム(体積)と関係することが分かりました。
そのため、ダイエットには、カロリーが低くて、ボリュームが大きく、水分や食物繊維を多く含むスイカなど果物が優れていることが分かりました。
食事のメニューにスイカを加えると満腹感が高められることと、結果として摂取カロリーを減らすことができます。健康的にダイエットするためには、無理をしないことが重要なポイントです。
みずみずしくて美味しいスイカをたくさん(200g 以上)食べると、肥満も解消できるので一挙両得です。

ページトップへ